オーダーメイド枕には、3万円前後かかります。毎晩頭をのせるものなので、汗もにおいも染みます。
そうなると、洗えるのかどうかが気になります。ところが、洗えるかどうかを公式サイトに書いている店は多くありません。
3万円もした枕を、洗濯機に放り込んで良いものでしょうか?
中に何が入っているかで変わります。同じ店で作った枕でも、選んだ中材によって洗えたり洗えなかったりするんです。
オーダーメイド枕を作れる14社の公式サイトを1社ずつ開いて、洗えるかどうかをどう書いているかを見ました。洗えるとはっきり書いていたのは6社です。
この記事では、各社がどう書いているかを並べたうえで、中材の系統ごとに洗い方と乾かし方をまとめます。
オーダーメイド枕が洗えるのは14社中6社でした
まず、公式サイトに何と書いてあるかを並べます。書いていない店を「洗えない」と決めつけないよう、書き方をそのまま載せました。
出典:ロフテー枕工房/FITLABO よくある質問/じぶんまくら よくある質問/山田朱織枕研究所/ピロースタンド 中材/i+Pillow/まくら株式会社
洗えるかどうかを書いていない店が7社ありました。書いていないだけで、聞けば教えてもらえるはずです。作るときに確かめておいてください。
書いていない店の枕は、洗わないほうが良いのでしょうか?
自己流で洗って中材が傷むと、直してもらうときに困ります。洗えるかどうかは、作った店に聞くのがいちばん早いですよ。
洗えると書いてある店でも、全モデルではありません
店ごとの表だけを見て、その店の枕は全部洗えると思わないでください。
山田朱織枕研究所が洗えると書いているのは、エアーワイドという1つのモデルです。他のモデルについては、洗えるとは書かれていません。
ピロースタンドは、丸洗いできる素材も選べると書いています。つまり、選ばなければ洗えない素材が入ります。
じぶんまくらも、手洗いはできると書いたうえで、一部の中材は洗濯できないと付け加えています。
つまり、店の名前で判断するのではなく、自分の購入する枕に何が入っているかで判断してください。同じ店で作った枕でも、人によって中身は違います。
洗えるかどうかは、枕に入れた中材で決まります
同じ店の同じ商品でも、中に入れた材料が違えば洗えるかどうかは変わります。
オーダーメイド枕に入れる中材は、店によって選べる種類が違います。よく使われるのは次のものです。
パイプは、ストローを短く切ったような形の樹脂です。通気性がよく、洗えるものが多いのが特徴で、硬めの感触になります。
わた(つぶ綿)は柔らかく沈む感触で、頭を包む感じが好きな人に向きます。そばがらは昔からある素材で、硬めでひんやりします。
ビーズは細かい粒で、柔らかく流動的な感触です。羽根は軽くてふんわりしますが、へたりが早い傾向があります。
高さを細かく調整したいならパイプ系、柔らかさを求めるならわたやビーズ系、と考えておけば大きく外しません。
中材の系統ごとに、洗えるかどうかと洗い方をまとめます。作るときに選んだ材料の名前を、店でもらった控えで確かめてから読んでください。

使っている店の欄は、その系統の材料を扱っていると公式サイトに書いてある店です。同じ店でも、選ばなければ入っていません。
ここからは系統ごとに、洗うときに気をつけることを書きます。
パイプ枕の洗い方は、ネットに入れて押し洗いです
オーダーメイド枕でいちばんよく使われているのがパイプです。水を通すので、洗うこと自体はむずかしくありません。
洗うときは、洗濯ネットに入れてぬるま湯に沈め、上から押します。ネットに入れないと、縫い目からパイプが出たときに拾えなくなります。
困るのは乾かすときです。パイプは1本ずつが筒になっていて、中に入った水がなかなか出ません。
枕を立ててパイプを片側に寄せ、向きを変えながら乾かすと早く終わります。置いたままにすると、下になった側が2日たっても湿っています。
わた枕の洗い方は、もまずにたたくのが基本です
わたは、ポリエステルの細かい繊維です。つぶ綿と書かれているものは、わたを小さく丸めて流れやすくしたものです。
わたは水を含むと重くなり、繊維同士がからみます。もみ洗いすると、からんだまま固まって戻りません。
沈めて上から押し、浮かせて、また押す。これを繰り返します。すすぎが足りないと洗剤が残り、乾いたときに固くなります。
乾かす途中で、外から手でたたいてほぐします。ほぐさずに乾かすと、わたが枕の端に寄ったまま固まります。
ビーズ枕は目の細かい洗濯ネットに入れます
ビーズは、直径1ミリ前後の小さな粒です。コルマビーズやマルコビーンズと呼ばれるものも同じ系統になります。
粒が小さいので、普通の洗濯ネットだと目から抜けます。抜けたビーズは排水口に流れ、詰まりの原因になります。
粒と粒の間に水がとどまるので、パイプより長く見ておいてください。風を当てても、丸1日では終わらないことがあります。
エラストマー枕の洗い方は、パイプと同じです
エラストマーは、ゴムのように伸びる樹脂です。つぶしても形が戻るので、へたりにくい材料として使われます。
水に強く、洗ったあとに形が崩れにくいのが利点です。風を当てれば、パイプより短い時間で乾きます。
ただし熱には弱いので、熱いお湯は使えません。ぬるま湯までにしてください。
ウレタン枕は洗濯できません。水につけないでください
ウレタンはスポンジ状の素材です。水を吸うと重くなり、自分の重さで中からちぎれます。
さらに、内側まで乾くのに何日もかかります。乾ききる前にカビが生えるので、洗える素材ではありません。
汚れたときは、固く絞った布でたたいて取ります。洗剤を使うなら、布に付けてから当ててください。
そばがら枕は洗濯できません。干して湿気を抜きます
そばがらは、そばの実の殻です。中材の中で、いちばん水に弱い材料になります。
殻は水を吸うと膨らんで割れ、においが出ます。洗うのではなく、干して乾かすのが手入れになります。
虫がつくことがあるので、湿ったまま置かないでください。湿気を抜いておけば、そのまま使い続けられます。
オーダーメイド枕を洗う前に確かめることが3つあります
いきなり水につける前に、次の3つを確かめてください。どれか1つでも抜けると、枕をだめにします。
- 中に何が入っているか……作ったときにもらった控えに書いてあります
- カバーが外れるか……外して別に洗う必要があります
- 店が洗って良いと言っているか……書いていなければ聞きます
オーダーメイド枕は、部屋ごとに違う材料が入っていることがあります。たとえば首の下だけパイプ、後頭部はわた、という作り方です。
その場合は、洗えない材料が1か所でも入っていれば、枕ごと洗えません。控えを見て、全部の部屋の材料を確かめてください。
控えをなくしてしまったのですが、どうすれば良いですか?
作った店に聞いてみてください。作ったときの記録を店が持っていることもあります。ピロースタンドのように、客がカルテを持つ決まりの店もありますよ。
枕を洗濯機に入れて良いかは、店によって分かれます
中材が洗える材料でも、洗濯機に入れて良いとは限りません。回転で中材がかたより、形が変わってしまうからです。
上の表のとおり、同じ「洗える」でも、手洗いだけの店と、弱水流までなら機械を使って良い店に分かれていました。
同じ「洗える」でも、ずいぶん違うのですね。
洗濯機を使って良いかどうかまで書いている店は少ないんです。迷ったら手洗いにしておけば、中材を傷めることはありません。
手洗いのやり方は決まっています。ぬるま湯におしゃれ着用の洗剤を溶かし、枕を沈めて上から押します。もんだりねじったりすると、中材がかたよります。
- 洗う前にカバーを外して、別に洗います
- ぬるま湯を使います。熱いお湯は中材が変形します
- 押し洗いのあと、すすぎは2回以上します
- 絞らずに、上から押して水を出します
枕の洗濯は、乾かし方のほうがむずかしいです
枕の失敗でいちばん多いのが、乾ききらないまま使ってしまうことです。中まで乾くのに、思っているより時間がかかります。
パイプなら1〜2日、わたやビーズはもっとかかります。洗う日は、天気の続く日を選んでください。
乾燥機に入れれば早いのではないですか?
それがいちばん傷めます。FITLABOは、乾燥機は中材が変形するため使えないと書いていますよ。
乾かすときは、置いておくより風を当てるほうが早く終わります。
- 立てかけて、両面に空気が当たるようにします
- 風を当てます。扇風機かサーキュレーターを向けておきます
- 直射日光は避けます。ウレタンや樹脂は日に当てるともろくなります
- 中を触って確かめます。表面が乾いていても中は濡れています
コインランドリーの乾燥機は使わないでください
家で乾かないなら、コインランドリーで一気に乾かしたくなります。枕を持ち込む人は多いのですが、オーダーメイド枕には向きません。
業務用の乾燥機は、家庭用より高い温度で回ります。パイプやエラストマーは樹脂なので、熱で形が変わります。
形が変わった中材は、高さを戻せません。店に持っていっても、中材を入れ替えるところからやり直しになります。
洗濯のほうは、コインランドリーの洗濯機なら使えますか?
回転が強いので、こちらもおすすめできません。家の洗濯機が使えない枕なら、コインランドリーはもっと厳しいです。
漂白剤とオキシクリーンは、中材を傷めます
黄ばみを落とそうとして、漂白剤や酸素系の洗剤につけこむ方法が知られています。枕カバーには使えますが、枕そのものには向きません。
つけこむということは、中材を長い時間水に沈めるということです。洗える材料であっても、長くつけるほど乾くまでの時間は延びます。
洗剤は、おしゃれ着用の中性のものを少なめに使ってください。洗浄力の強い洗剤は、すすぎが足りないと中材に残ります。
柔軟剤は入れないでください。パイプやエラストマーの表面に膜が残り、通気が落ちます。
枕のダニと黄ばみは、洗濯だけでは落ちません
枕の汚れは、汗と皮脂とほこりです。汗は水で流せますが、皮脂は時間がたつと酸化して黄ばみになります。
黄ばみは繊維の内側まで入るので、一度付くと洗っても戻りません。付く前にカバーで防ぐほうが確実です。
ダニは水で洗えば流せますが、洗っただけでは死にません。熱を加えれば死にますが、中材が変形するので枕には使えない方法です。
では、ダニはどうすれば良いのでしょうか?
こまめに掃除機をかけて、えさになるほこりとフケを減らすのが現実的です。枕を乾かしておけば、ダニが増えにくい状態にもなりますよ。
枕を洗濯したのに臭うのは、乾いていないからです
洗ったあとに生乾きのにおいが出るのは、中材の間に水が残っているためです。表面だけ乾くと、乾いたと思って使ってしまいます。
においが出てしまったら、もう一度乾かし直します。風を当てて完全に乾かせば、においは消えます。
消臭剤をかけるのは逆効果です。水分が増えて、においのもとが育ちます。
枕を洗濯する頻度は、年に1〜2回が目安です
じぶんまくらは、年に1〜2回の洗濯をすすめています。頻度を書いている数少ない店です。
洗うたびに中材は少しずつ傷みます。毎月洗えば清潔ですが、そのぶん枕の寿命は短くなります。
年に1〜2回では、汗が気になります。
枕そのものではなく、カバーをこまめに洗ってください。汗を受け止めているのは、いちばん外側の布なんです。
カバーは週に1回が目安です。洗い替えに2枚あると、乾くのを待たずに交換できます。
枕カバーは週に1回、洗濯ネットに入れて洗います
汗をいちばん受け止めているのは、枕ではなくカバーです。カバーをこまめに洗えば、枕そのものを洗う回数は減らせます。
目安は週に1回です。シーツを洗うときに一緒に外せば、忘れずにすみます。
洗濯ネットに入れてください。ファスナーが他の洗濯物に引っかかって、生地を傷めることがあります。
洗剤は普通の衣類用でかまいません。カバーは生地だけなので、枕本体と違ってよく乾きます。
カバーは何枚あれば良いですか?
2枚あると、洗っている間に乾くのを待たなくてすみます。オーダーメイド枕は形が特殊なので、専用のものを買い足すことになりますよ。
オーダーメイド枕は、一部だけを洗える店もあります
オーダーメイド枕は、中材の部屋がいくつかに分かれています。分かれ方によっては、汚れた部分だけを取り出して洗えます。
i+Pillowは、パーツごとに洗える作りだと書いています。上の表に載せたとおりです。
部分的に洗えると、乾かす時間も短くなります。枕全体を乾かすより、小さいぶん早く終わるからです。
分かれていれば、自分で取り出しても良いのでしょうか?
ファスナーが付いていれば開けられます。ただし量には気をつけてください。
出した中材の量が分からなくなると、高さが戻せなくなります。どの部屋から何を出したかを、先に書いておいてください。
中材を出すときは、袋か洗面器の上でやってください。床にこぼすと、パイプやビーズは転がって集めきれません。
洗濯できない枕は、干して湿気を抜きます
ウレタンやそばがらの枕は洗えません。そのかわり、干して湿気を抜くことで長く使えます。
干すときは、日の当たらない風通しの良い場所に立てかけます。直射日光に当てると、ウレタンは黄色く変色してもろくなります。
月に1回、半日ほど立てておけば十分です。枕を使ったあと布団を上げるときに、一緒に立てておく習慣にすると忘れません。
部分的な汚れは、こすらずに取ります。こすると生地が毛羽立ち、中材が出てくることがあります。
洗濯で高さが変わったら、店で直してもらえます
洗ったあとに寝てみて、前と違うと感じることがあります。中材が動いたり、わたがつぶれたりして、高さが変わるためです。
ここが、既製品との大きな違いです。オーダーメイド枕なら、店に持っていけば高さを合わせ直してもらえます。
作ったときの記録が残っていれば、それをもとに中材の量を測り直せます。自分で足したり抜いたりするより、はじめの高さに近づきます。
洗って高さが変わったのは自分のせいなので、言いにくいです。
高さを直すのは、もともと何度もやることなんです。洗ったあとだからと遠慮せずに持ってきてください。
直すのにお金がかかるかどうかは、店によって分かれます。無料の範囲と、無料が終わったあとの金額は、オーダーメイド枕の値段にまとめています。
洗濯より、中材の入れ替えが早いこともあります
何年も使った枕は、洗っても汚れが落ちきりません。そうなったら、中材そのものを入れ替える方法があります。
まくら株式会社は、中材を1袋3,300円で売っています。つぶわたは250g、パイプは1000gといった単位です。
まくらぼは、同じ中材での交換は無料で、中材の種類を変える場合に料金がかかると書いています。
枕ごと買い替えるのとは、どう違うのですか?
外側の袋と、測ってもらった高さの設計はそのまま使えます。中身だけ新しくするので、作り直すより安くすみます。
入れ替えを頼めるかどうかは店によります。作るときに、中材だけを買えるかを聞いておくと、あとで迷いません。
洗えるオーダーメイド枕は、作るときに頼みます
中材は、作るときに自分で選びます。つまり、洗えるかどうかは作るときに決められます。
店で「家で洗えるものにしてください」と伝えてください。洗える材料を置いている店なら、その中から高さを合わせてもらえます。
洗える材料を選ぶと、寝心地は変わりますか?
洗えるのはパイプやエラストマーなど硬めの材料が多いので、柔らかい枕が好きな人には硬く感じるかもしれません。作るときに両方ためして選んでください。
洗える材料をたくさん持っている店ほど、選べる幅は広がります。まくら先生は11種類、日本橋西川は9種類、まくらぼは8種類の中材を用意しています。
人気の枕ベスト3
オーダーメイド枕を作れるマイまくらを先頭に、そのあとは広告主のASPが公表している成果の出ている順で並べました。
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中材を選べる店は、地域によって数が違います。
「オーダーメイド枕 お店さがし」は、お住まいの都道府県を選ぶと、そこでオーダーメイド枕を作れるお店が出る道具です。
ここに載せた各社の条件は、2026年9月に公式サイトで確かめたものです。
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